メンズグルーミング市場の多機能化競争が加速、3in1トリマーが映す消費者の本音
比較レビューメディア「マイベスト」が、cattre製3in1メンズグルーミングトリマーの検証記事を公開した。ボディ、フェイス、鼻毛の3用途に対応する多機能製品が注目を集める背景には、メンズグルーミング市場の急速な成熟と、消費者の購買判断における「実用性検証」への依存度上昇がある。
参考: cattre メンズグルーミングトリマー 3in1 CTB-105を検証レビュー!メンズボディシェーバー・トリマーの選び方も紹介(マイベスト)
分析・見解
メンズグルーミング市場は2024年以降、製品カテゴリーの細分化から「統合」へと舵を切っている。3in1トリマーのような多機能製品の台頭は、単なるコスト削減志向ではなく、男性消費者の美容行動が日常化した証左だ。従来、男性向け美容製品は「特別な日のための道具」として位置づけられたが、現在はスキンケアと同様に習慣化が進み、収納スペースや手間の最小化が求められる段階に入った。
注目すべきは、マイベストのような第三者レビューメディアの存在感の拡大である。化粧品ブランドの自社発信では到達できない「比較検証」の領域を、これらのメディアが担い始めた。cattreのような新興ブランドが大手と同じ土俵で評価されることは、ブランド力よりも機能性とコストパフォーマンスが優先される市場構造の変化を示す。
技術面では、トリマー市場は刃の材質や防水性能で差別化が限界に達しつつあり、次の競争軸は「肌への負担軽減」と「スキンケア製品との連携」に移行する。実際、欧州市場では保湿ジェルとセットのトリマーが登場しており、日本でも化粧品ブランドがグルーミングツールを自社ラインに組み込む動きが2025年から本格化している。これは単なる製品拡張ではなく、「肌を整える」という行為全体を一括提案する戦略への転換だ。
ビジネスへの影響
化粧品企業にとって、メンズグルーミングツール市場への参入障壁は従来考えられていたほど高くない。重要なのは、既存のスキンケアラインとの一貫性を保ちながら、レビューメディアで高評価を得られる実用性を確保することだ。具体的には、(1)自社の保湿・鎮静化粧品と併用を前提としたトリマーの企画、(2)比較メディア向けの検証サンプル提供戦略、(3)EC上でのレビュー獲得施策の3点が急務となる。また、ジェンダーレス化粧品ラインを持つブランドは、グルーミングツールを加えることでカテゴリー横断の提案力を強化でき、客単価向上に直結する。多機能化トレンドは価格競争の激化を招くが、化粧品との組み合わせ提案で差別化すれば、むしろ新たな収益機会となる。